治験に関わる医療機関、製薬企業、CROの方へ

医薬品GLP(非臨床試験の実施基準)

Good Laboratory Practiceの略語です

GLP(試験実施適正基準)とは、医薬品などの安全評価試験の信頼性を確保するために、試験の実施施設が備えるべき設備や機器、基準、試験操作の手順書などについての基準を定めたものです。

現在、医薬品をはじめ、医療機器、化学物質、農薬、動物用医療品、飼料添加物などに適用されています。ここでは、医薬品に適用されているGLP(非臨床試験の実施の基準に関する省令)について、その概要を解説します。

医薬品GLPが生まれるきっかけとなったのは、1960年代に起きたサリドマイドの事故です。アメリカでは、薬害の再発防止のため、議会が新薬の認定制度の見直しを命じ、FDA(米国食品医薬品局)が1979年に医薬品GLPを法令化しました。

一方、日本では1980年に日本製薬工業会が「医薬品の安全性に関する動物試験規範」を作成して自主規制をはじめ、そのご1982年に厚生労働省がGLP基準を発表し、翌年から施行されました。

非臨床試験では、主に一般毒性や遺伝毒性、局所刺激性、がん原性試験などの安全試験、安全性薬理試験、薬効薬理試験、薬物動態試験という4種類のテストを行いますが、これらのデータの信頼性を確保するのが医薬品GLPの目的です。

具体的には3年に1度、医薬品医療機器総合機構がGLP適合施設について、責任体制の明確化、試験方法の標準化、信頼性保証部門の設置、適切な設備・機器の使用や管理をチェックします。調査は通常5日間にわたって行われ、合格すると、GLP適合の証書が発行されます。

GCP(臨床試験の実施基準)

法的な効力があります

GCP(医薬品の臨床試験の実施に関する基準)とは、被験者の人権・安全性などの倫理面に配慮しつつ、科学的に適正で信頼性の高い試験データが得られるように臨床試験を行うための基準のことです。新薬の臨床試験(治験)では、第1相試験から第3相試験の全てのフェーズでその実施の基準が定められています。

現在のGCPは、1998年に施行されたものですが、それ以前にも1990年に施行された旧GCPが存在しました。しかし、旧GCPは法的拘束力を持たない「通達」であったため、データの改ざんや捏造、被験者に対する説明不足などの問題が頻発し、大きな問題となっていました。

そこで、法的拘束力を強めるとともに、国際的な医薬品規制の基準に適合させる目的で、1998年に新GCPが施行されたのです。「省令」として制定されており、臨床試験に関わる医療機関、製薬企業、CRO(医薬品開発業務受託機関)などの関係者全てに適用され、違反した場合には、法的に罰せられることになります。

新GCPでは、被験者の人権や安全性といった倫理面、データや記録の客観性といった科学面から、被験者の人権保護・安全性確保、治験の質の確保、データの信頼性の確保、責任・役割分担の明確化などの細かい規定があります。

具体的には、治験開始時に厚生労働省に治験計画を提出し審査を受けること、事前に被験者に対して安全性や副作用などの情報を伝えて同意内容を文書で残すこと(インフォームド・コンセント)、医師、薬剤師、弁護士、一般人などからなる中立的な委員会が治験の倫理性・安全性・科学的妥当性を開始前と開始後に審査すること、製薬会社・医療機関・CRO・SMOの役割分担の明確化、重大な副作用が出た場合にはすぐに厚生労働省に報告すること、などが義務付けられています。

医師の絶対数不足や地域・診療科の偏在などにより、いかに人材を確保するかが各医療機関の大きな課題となっているなか、出産や育児で臨床の場を離れた医師 復職を支援する再就職プログラムが注目を集めています。

承認審査で重要な役割を果たす医薬品医療機器総合機構とICH

承認までの期間を短くします

医薬品医療機器総合機構ICH(日米EU医薬品規制国際会議)は、承認審査において重要な役割を担っています。ここでは審査におけるそれぞれの役割を簡単に紹介します。

厚生労働省の外郭団体である医薬品医療機器総合機構は、医薬品(医療用・一般用・ジェネリック・部外品)の副作用や感染などによる健康被害の救済、薬事法に基づく医薬品・医療品の審査、品質を確保する安全対策を行います。

承認審査では、医学・薬学・獣医学・理学・生物統計学などの専門課程を修了した各審査員がそれぞれ品質・薬理・薬物動態・臨床・生物統計を担当するチームで審査を行ったり、緊急性の高い疾病の医薬品について優先的に審査を行ったりします。

そのほか、再審査・再評価、遺伝子組換え生物・再生医療・遺伝子治療用医薬品などの確認申請の審査、GMP調査における医薬品製造設備の高低・品質管理の調査なども行っています。

一方、ICHとは、日米欧における新薬の承認審査資料関連規制を整理統合して治験データの国際的な相互受け入れを実現するため、各地域の専門家が協議して共通のガイドラインを決めるための機関です。

特に非臨床試験・臨床試験の実施方法や規制、提出書類などを標準化することによって、医薬品の開発・承認申請をスピーディに行い、一日も早く患者さんのもとへ届けることを目的としており、日本からは厚生労働省が参加して、そこでの合意事項を日本の承認審査基準に取り入れています。

ICHで提案された「日米欧で新薬承認申請書の申請様式を統一する構想(CTD)」は、日米欧全ての国で同一書式で申請を可能にするという画期的なものでしたが、商人体制の違いから現在はその実現が疑問視されており、申請書類の様式は各国の規制当局に任せる形になっています。

日中はプライベートや育児に時間を掛けて、夜間に高収入を得ることができる夜勤専従 常勤で働く看護師も少なくありません。非常勤(アルバイト)と異なり、常勤は賞与も支給されます。

医薬品の副作用被害救済制度とは?

薬剤師が患者へ説明することが重要

医薬品を適正に使用したにも関わらず、副作用により入院治療が必要とされる程度の健康被害が発生した場合に、医療費等の給付を行う制度です。

2009年6月からの改正薬事法の施行に伴ったOTC薬品の商品パッケージの変更に伴い、自主規定として救済制度の問い合わせ先が記載されるようになり、副作用発生時の救済について生活者への告知が図られるようになってきています。

ところで、この救済制度は、副作用のうち軽度な健康被害や医薬品の不適切な使用によるものについては、救済の対象外となっています。医薬品使用の適正、不適正については、現在のところ、添付文書が判断基準となっており、添付文書の効能効果にない適応外使用や、用法用量に当てはまらない投与による健康被害は精度の対象となりません。

しかし、適応外使用の場合、このように救済制度の対象とならないこと等が事前に説明されることはほとんどないといってよいでしょう。薬剤にしては、このような適応外使用により健康被害が発生した場合にトラブルにならないように、患者さんへの説明を検討しておく必要があると専門家は指摘しています。出産・子育て等でブランクがある薬剤師 復職を支援するセミナーが、調剤業務や疑義照会、投薬・服薬指導を基礎から学べると好評です。最近はドラッグストアや製薬メーカーに勤務していたため臨床経験のない薬剤師が参加できるプログラムも登場しています。